賃貸物件に備え付けられているエアコンが故障したらどうする?
暑い夏や寒い冬に、なんらかの原因でエアコンが故障することがあります。賃貸物件に住んでいる場合、備え付けのエアコンが故障したときに修理費用は、大家さんや管理会社が負担してくれるのか、それとも借主の自分が負担するのか疑問に思います。今回は、備え付けのエアコンが故障した時の修理費用の疑問や故障した時の対処法などをご紹介します。
備え付けのエアコンが壊れたら
アパートやマンション等の賃貸物件で備え付けのエアコンが故障したら、まずは大家さんか管理会社に連絡をしましょう。備え付けのエアコンは、「初期設備」となり、大家さんや管理会社の「所有物」となります。
このことから、備え付けのエアコンは、大家さんや管理会社が管理することになっています。そのため、自分で早くエアコンを直そうとして、さらに悪化した場合は、修理費用をとられる場合があるのでご注意ください。
エアコンが作動しないときは、管理会社等に電話し、対処法を聞きます。一般的には、修理会社が部屋に来て、エアコンの壊れている原因を探し、必要なものを取り寄せてくれます。そして部品等が届き次第、修理をしてくれます。修理に日数がかかる場合は、修理が終わるまで代用品の扇風機やストーブ等を貸し出してくれる場合があります。代用品の貸し出しを管理会社等に相談してみましょう。また、電話をする前に次のことを確認してみてください。
■エアコンのリモコンの電池が切れていないか
エアコンの本体ではなく、リモコンの電池が切れて反応していない場合があります。
■エアコンのフィルターが詰まっていないか
エアコンのフィルターがホコリだらけになっていませんか?一度、エアコンのフィルターを点検してみて、汚れていたら掃除機などでホコリやゴミを吸ってフィルターを綺麗にしましょう。
■エアコンのコンセントが外れていないか・ブレーカーが落ちていないか
エアコンのコンセントが外れて動かないことがあります。シーズンオフの時に、エアコンのコンセントを外したままになっている場合があるからです。また、エアコンのブレーカーが落ちている場合もあります。メインブレーカー以外に単体のエアコンのブレーカーが落ちていないか、確認してみてください。
■室外機の周辺は片付いているか
室外機の周りに物が置いてあると、空気の流れが悪くなります。半径20m以内に植木鉢などを置かないようにしましょう。そして、落ち葉やゴミなどがあれば拾い、室外機の周りを片づけて置くと空気の流れがよくなり、電気代も節約ができておすすめです。
自分で修理したら損?
エアコンが故障し、自分で修理した場合はどうなるでしょうか。結論からいうと借主が修理し、さらに悪化させてしまうと修理費用が自己負担になる可能性があります。
備え付けのエアコンは、大家さんや管理会社の所有物だからです。簡単にいうと他人の物を勝手に直したけど、勝手に壊したという事になるからです。こういったトラブルになる前に、自分で修理せずにエアコンが故障したら管理会社等にまずは報告をしましょう。
■借主には、善管注意義務がある
「善管注意義務」とは、簡潔にいうと借りた部屋を、部屋を返す日まで借主が自分の所有物のように大切に扱い管理してくださいという義務です。たとえば室内のエアコンが故障した部分を発見した場合、管理会社等に報告し修理を速やかに行えるように助けるなどです。義務といっても毎回報告するのは大変です。エアコンのメンテナンス方法を知っていれば故障しづらくなります。ここでは、エアコンのメンテナンス方法をご紹介します。
■エアコンのフィルター掃除
フィルター掃除は、夏や冬などの稼働期は、2週間に1回掃除するとよいでしょう。エアコンからフィルターを取り出し掃除機でホコリを吸います。汚れがひどいときはシャワーで水洗いをし、日陰で乾くまで干しましょう。
■試運転
エアコンの寿命を延ばすには、シーズンオフに「試運転」をするのがおすすめです。試運転は、エアコンがきちんと動いているか異音や異臭がないか確認します。そして室外機から水漏れがないかを確かめます。エアコンを使用していない時に異常が発見できれば、早めに修理依頼ができますし、いざエアコンが必要な時に故障して使えない、ということを避けられますのでおすすめです。
最初からついている設備は基本的に貸主負担
備え付けのエアコンは、大家さんや管理会社の初期設備となることから、貸主が修理費用を基本的に負担します。そのため、エアコン以外には、ガスコンロや給湯器も貸主である大家さんや管理会社が、基本的に修理費用を負担します。
■残置物の場合
例外もあり、エアコンが前の住人の所有物、いわゆる「残置物」だった場合は、貸主ではなく借主が負担する可能性があります。「残置物」の所有者が大家さんや管理会社ではないからです。そのため、故障した時に、借主の自己負担で修理費用を出す場合があります。このような事でトラブルにならないために契約書などでエアコンは何基あるか、実際の部屋と数が合っているか確認してみてください。
■借主は部屋以外にエアコンも借りている
賃貸で部屋を借りているように、備え付けのエアコンも管理会社から借りています。自分の物ではないということを頭に置いて、エアコンを大切に扱いましょう。一つ一つ面倒ですが、使用したい時にエアコンが故障しているのを防げますし、フィルター掃除をすることによって、風の通りがよくなり節電にもなります。
今回は、賃貸のエアコンが故障したときの対処法をご紹介しました。基本的に、備え付けのエアコンが故障した場合は、大家さんか管理会社が修理費用を負担してくれます。
まず電話をして、対処法を確かめましょう。自分で修理をして故障を悪化させてしまうと、自己負担になる可能性があるのでご注意ください。また電話をする前に、自分で確認できる範囲で故障の原因を探ると電話もスムーズにできるのでおすすめです。